2017-06-12

Elytēs Odysseas 2001年に出会った詩

『モノグラム』オディッセアス・エリティス

わたしは嘆きつづけようーーお聞きーーおまえのことを
ただ一人、天国で

おまえのことをわたしは話そう

おまえを愛し、愛の中にいるから
わたしは知っている、満月のように
どこへでも入ってゆくすべ、広いシーツの間におまえの小さな足をみつけ、ジャスミンをむしるすべをーーわたしには力がある
眠っているおまえのもとにいき、軽々と運び出す
月光の道へ、海の秘密の回廊へ、
催眠術をかけられた木々と銀色に輝く雲の巣へ

波はおまえのことを聞いている
おまえがどう愛撫し、どう口づけするかを
「なあに」と「え」をどんな風に囁くかを
湾の入り口をめぐって
わたしたちはいつも光と影
いつもおまえは小さな星  いつもわたしは暗い船
いつもおまえは小さな湾 わたしは右手に見える灯台
濡れた防波堤  オールに宿るきらめき
上の方、葡萄棚のある家
たばねられたバラ、冷えていく水
いつもおまえは石の彫像  いつもわたしは伸びてゆく影
なかば閉じた鎧戸はおまえ  それを聞く風はわたし
おまえを愛するから
いつもおまえは通貨    わたしはそれを讃嘆と交換するーー

これほどの夜、この強風の騒ぎ
この風の中の小滴、これほどの静けさ
われわれをめぐる専制的な海
星をちりばめた天の穹窿
かくもかそけきおまえの吐息
以外にわたしは何1つ持たない
四方を壁に囲まれ、天井と床の間で
わたしはおまえゆえに叫ぶ  その声がわたしを打つ
わたしがおまえの気配を感じると人々はおびえる
ためされたことのないもの、よそから来たものに
人間はたえられない、だから、お聞き
それらはこの世界にはまだ早すぎるのだ、恋人よ

おまえのこと、わたしのことを話そう


















この詩は普遍的な香り
ロマンを感じる好きな詩です
16年も前に初めて出会った
夜と朝に
素敵な夢をみました
またみれたらいいな*

0 件のコメント:

コメントを投稿