2010-12-07

北の丸公園のいちにち 長谷川利行の絵





休日、東京を散歩したくなって息子と電車で出かけた。
着いたのは九段下。旧江戸城の田安門を見上げ「立派だ〜」と撫でてから、
緑の中を散歩して、星に囲まれた科学技術館を見て、予定外だったけど入った。
案の定、子どもは夢中で色々と触っていた。この建物は古くても何かかわいい。
六芒星できっちり囲まれている。







次に国立近代美術館で姉と待ち合わせをした。
姉とは何かの展覧会で急に逢う事がある。運良く入場無料の日でした。
長谷川利行の新たに見つかった絵、「カフェ・パウリスタ」を観る事ができた。
カフェに油絵の具を持ち込み描いたのだろうか。
だいぶ前、長谷川利行展で何十点かを初めて観たときも、圧倒されて
好きだと思った。
生涯貧乏で、亡くなった後も、たくさんの絵が捨てられたというけれど、
スコーンと時を越えた、優美、自由さを感じる。 
酒を飲む為に描いて宿代を絵で支払い、という生活を続け48才で亡くなっている。
絵を描く、お酒を飲む、絵を描く、お酒を飲む、絵を描く、お酒を飲む、歌を詠む、お酒を飲む、絵を描く。
特に印象的だったのは「前田夕暮」像。顔も色も雰囲気も全部好きだった。
30号程のキャンパスと油絵の具を持って歌人の自宅へ押し掛け、
1時間半で描き上げ、お金を無心したというから、
たいした人だ。
とてもいい絵だった。


日本の歴史にはまっている息子は、パウル・クレーの絵と、頼朝と義経の屏風をみていた。
ちょうど今西祐行作 赤羽末吉絵の源平絵巻物語9巻まで読み終えたところで、
義経が頼朝に追われているのが重なっていた。
「ぼく、近代美術館より、科学技術館の方が楽しかった!」と満面笑みのチビッコ。
よかったよかった。

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